シャープだと曇りではあまり発電しないのか
太陽光発電の導入にあたり、いろんな業者から見積りをもらいましたが、その中でシャープ以外を薦める業者から、「シャープだと天気が悪いとあまり発電しませんよ」とゆう話が何社からかありました。
私個人としては、確かに他のメーカーのほうが曇りで発電するのかもしれないが、重要なのは年間発電量。
各メーカーで出している発電量は年間通しての総量(当然晴れや曇りも含む)ですし、実績も大きく違う事もないので、曇りだからと発電しないと心配してもあまり意味は無いと考えています。
ただ、そうはいっても少ないのにはそれなりに理由がはるはずなのでその辺を調べてみました。
専門家でも詳細なデータをもっているわけでもないので、カタログ情報を元にした考えになりますが注目したのはパワコンの最低入力電圧(発電し始める電圧)とパネルの出力電圧です。
シャープの場合、他のメーカーに較べてパワコンの最低入力電圧が高め、パネル出力電圧が低めです
ので、この辺が曇りの日に発電しない原因ではないかと考えました。
□パワコンの比較
シャープが一番電圧が高いです。
曇りでも発電すると謳っている三菱が50Vとかなり低い電圧から発電し始めます。
メーカー | 発電開始入力電圧 |
シャープ | 80V |
三菱 | 50V |
京セラ | 70V |
サンヨー | 70V |
□1系統1500W相当時のパネル出力電圧
通常複数系統でパワコンに接続しているとおもいますが、1系統1500W相当での
最大出力電圧は以下のようになります。
メーカー | パネル容量 | パネル出力電圧 | 系統枚数 | 系統最大出力電圧 |
シャープ | 163W | 21.3V | 9枚 | 191.7V |
三菱 | 190W | 24.3V | 8枚 | 194.4V |
京セラ | 186W | 23.6V | 8枚 | 188.8V |
サンヨー | 215W | 42V | 7枚 | 294.0V |
□系統出力電圧とパワコン入力電圧との比率
一般的なパネル出力電圧とパワコンの最低入力電圧の割合は以下のようになります。
メーカー | 出力に対する 最低入力電圧の割合 |
シャープ | 41.7% |
三菱 | 25.7% |
京セラ | 37.1% |
サンヨー | 23.8% |
このように、シャープが一番悪い結果、他のメーカーに比べて明らかに余裕がありません。
他のメーカーでは、何らかの原因(影や積雪、日射量減)によりパネルの出力電圧がさがってもかなり余裕がありますが、シャープについては場合によっては発電しなくなる事になります。
実際には、太陽光パネルの日射量に対する出力特性はパワコンでの最大電力点追従機能の効果もあり、曇りでも電圧はあまり下がらない(せいぜい2割?)と思われますのでそれなりに発電はすると思います。
パワコン側で、日射量が変動しても電力最大(赤い点)になるように調整
ただ、影や積雪などにより個別のパネルの電圧が下がった場合は系統全体の発電がストップする可能性があります。
今回、うちのシステムについては少し特殊ですが以下のように系統を構成してみました。
(パワコンの定格入力280Vに比べて高めなので効率が落ちるような気もしますが・・・)
パワコン:JC-M0B2 1系統最大15枚まで対応(ND-163AWの場合)
パネル: ND-163AW
1系統枚数 出力電圧 入出力電圧の割合
15枚 319.5V 25.0%
結局のところ、シャープでもパワコンの機能のおかげでそれなりに発電する。ただし積雪や影の影響での発電できないケースについては他社よりも影響が大きそうとゆう予想になりそうです。
投稿者:たかしー
at 01 :58| 太陽光発電
| コメント(0 )
| トラックバック(0 )